岩手医科大学創立120 周年記念事業の一環としてすすめられてきた附属病院移転事業です。最先端の医療に対応した教育や診療を提供していくため高度治療・入院機能を持つ1000 床の特定機能病院が新築整備されました。『世界に冠たる病院』を目指す設計コンセプトのもと照明に於いても先進性や地域性を意識した計画を行っています。特にNICU（新生児集中治療室）では調光・調色をタイマー制御し、自然界の光のサイクルに沿ったサーカディアンライティングを行い生体リズムを整えることを促しています。病室４床室ではおり上げられた天井面をアッパーライトし、より天井高さを感じる効果を生んでいます。そのベッドヘッドブラケットは患者の視点からの眩しさを抑える設計で、デザイン性の高いスリムな形状でありながら演色性にも優れた高機能タイプとなっています。エントランスから光の動線で導いた先のエレベーターホールでは床面に光のサインを照射して、サイン計画とリンクした照明計画にも配慮されています。