建築デザインに造詣の深い施主の意向で、イームズハウスのイメージからスタートした本計画。 照明提案の立場からは、天井高4.5m の広い空間における必要十分な照度だけでなく、光が消えているときでもデザインを楽しめるプロダクトとしての役割、 そして街並みと大開口の間に生き生きと茂る植栽を生かすためのアウトドアライティングなど、様々な面から完成度を高めることを意識しました。 LDK のベース照明としては、2 灯タイプのジャイロ式ダウンライトを選定。1 灯を壁側、1 灯を下方に振ることで全体照度を確保しています。 ペンダント類はフランジを特注埋込仕様とし、建築との一体感を生み出しました。 ミッドセンチュリーの雰囲気を感じながら寛げる住宅で、これらの照明たちがシンボルとして永く愛されることを願います。

写真：Yasunori　Shimomura