淡路島の川の河口付近に建設された別荘です。エントランス棟、ゲスト棟、メイン棟から構成され、周辺環境への影響を考慮して平屋とし、3 棟を機能的に分離・配置しています。3 つの棟はそれぞれ中庭を挟んで距離を保ちつつ、南北に設けられた軸線（path ／小径）でつながっています。曲線を描くこの軸線は、動線上で内と外との境界が曖昧になり、内外が一体となった空間をつくり上げています。その壁には瓦をボーダータイルとして製作、焼きムラで起きる微妙な色や形の変化を間接照明がより際立たせています。壁の一部にも淡路の丸瓦の仕上げ、左官仕上げを施しており、日本三大瓦の一つ、淡路瓦の産地という場所性を表現しています。いずれも、従来の和建築では見られなかった、他にはない淡路島ならではのリゾートとしての使い方です。